小児急性中耳炎ガイドラインでは、5日間の抗菌薬投与で改善しない場合、抗菌薬の種類と量を変更 してさらに5日間の投与が示されています。
中耳炎が重度であったり、2歳以下の低年齢児の場合、以前の中耳炎の経緯などを考慮してさらに治療が必要なこともあります。
抗菌薬により腸内細菌が変動して下痢を起こします。
ヨーグルトや乳酸菌製剤を与えて予防・改善します。
小児急性中耳炎ガイドラインでは、中等症・重症の場合に鼓膜切開が示されています。鼓膜所見が重度の場合、高度の耳痛がある場合などに行います。切開排膿により細菌量を少なくして治療効果を高めることや耳漏内の細菌をとり薬の効果を調べることができます。
鼓膜表面の麻酔やイオントフォレーゼという方法で痛みをとり1mm~2mmほど切開します。
切開した鼓膜の穴は数日で閉じることが多く何回も切開しても多くは心配ありません。
鼻の奥、のどの一番上は、耳管という細い管で、耳・中耳とつながっており、鼻の奥からの細菌感染が中耳炎の原因となります。小児急性中耳炎ガイドラインでは鼻症状(はなみず)のある場合、鼻処置を有益と勧めています。
滲出(しんしゅつ)性中耳炎という鼓膜の内側に水(液体)がたまる病気があります。痛みや熱はありませんが、少し聞こえが悪くなったり耳がつまった感じがします。3歳から10歳ころに多く見られます。
急性中耳炎の治りかけや風邪で鼻水の多いときにも一時的にみられますが、治療に長期間かかる場合もあります。